母の弁当日記 大学生編

大学生の娘と弁当と日常の記録

3/13 人生詰んでるおばさんの独り言

職場の同僚が、夫の単身赴任に伴い社宅を追い出されることになった。急いで引越し先を見つけなければならないというので、てっきり賃貸で探すのだろうと思っていたら、家を購入したのだと言う。わずか1週間足らずで、何千万円もの家を即決して買ったことに驚いた。

当然のごとく、休憩時間はその話題で持ちきりだった。何軒かの物件を見てまわったこと、駅近がよかったこと、子どもの通学路が安全であること、手付金を支払ったこと、定年後は田舎暮らしでのんびりしたいから、今回買った家はいずれ子供にあげようと思っていること、ローンが通るかドキドキしてること。「だって、もう40後半だよ~?」と彼女は自嘲気味に笑った。ちなみに夫は国家公務員である。

 

他人の安定した人生設計の話を聞くと、自分の人生と比較して吐きそうになってしまう。僻み、妬み、拗ねている。どれも否定はしない。私は自分の感情のやり場に困り、会話の中には入らず一人スマホで「今週のしいたけ占い」を見ていた。

 

 

安定を選ばなかったのは自分自身だ。

安定した人生、安定した職業なんてつまらない。くそくらえ。

若い頃の自分は、やたら安定を嫌っていた。貧乏な家に育ったせいもあって、逆転劇を夢見ていた。一つのことをずっとやり続けること、一生同じ会社に属することは、じぶんとってはあまりにも夢がなくて耐えられなかった。

思うまま、あっちへフワフワ、こっちへフワフワ、昭和、平成、令和と3つの時代をまたがってフワフワ漂ってきた結果、確かに少しは色んな経験をしたかもしれなかったが、逆転劇はもとより、誇れるような人生にもならなかった。振り返れば、もはや望み通りの、不安定な人生。ぶっちゃけ人生詰んでます。鏡を見れば齢50を目前にして未だにもがき苦しむ自分が映る。顔をしかめるようなことばかり起こるせいで、眉間には横じわができてしまった。縦じゃなくて横??

 

 

 

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娘がipadでさらっと描いた私の似顔絵。 最近奥歯をかみしめすぎて痛い・・・

 

 

『「流れに身を任せる」の黄色が出ています。あなたは今まで本当によくがんばってきた。お疲れ様でした。』

 

 ネガティブなことをネガティブに言わないしいたけ占いが、今週は少し不吉なことが起こりそうなことを暗示させていた。「今までよくがんばったから」「大丈夫だから」「すごいから」とやたら過去を肯定し、だから何なの?と肝心の今週何があるかを言わない。(ちなみにしいたけ占いとは、しいたけを放り投げて裏か表かで運勢を占うものではなく、しいたけという占い師がやっている人気の星占い)

同僚たちの話題は、家の購入の話から、別の話へと変わっていたが、私はなおさら会話に入る気が起こらなかった。

 

 

 

 

娘、やっと大学が始まり、弁当生活がスタート

3/2 豆腐ハンバーグ 

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3/3 スーパーのフライドチキン

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3/4 鶏の照り焼き

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3/8 チキン南蛮

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3/9 ささみしそチーズフライとしゅうまい

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3/11 から揚げとたくあんおにぎり 

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自分でもびっくりしたけど、毎日鶏ばっかだな・・・ 

 

3/12 オムライス弁当

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それにしてもかっこ悪いなと思う。

高校生の頃の自分に、今の自分を見せたら大そうがっかりするだろう。経済力とか持ち家がないとか、車がないだとか、そういうことではなく。何ひとつ成し得ていない自分が、かっこ悪すぎて腹立たしくなる。安定を選ばずとも安定できるはずという、根拠のない自信のもとで、何もしてこなかったじゃないか。

 

こんなかっこ悪いまま死ねない。私は何もやってこなかった。人一倍の努力もしなかった。今後も変わらずこのままなら、生きている意味すらないように思う。やらねば。やれ、今すぐ。成し得てないからこそまだ生きようと思うんだ。50歳で人生やりきったと思える人がいる反面、50歳から始まる人がいたっていい。

疲れた顔、たるんだ身体、だけど胸の奥にはまだ野望が残ってる。年齢的にはもうすっかりノーフューチャーだけど、なんとかその野望にしがみついて、必死に船を漕ぐしかない。流れに身を任せるのは今週だけ。悠長に流れている時間はもうない。

 

東京は雨。久しぶりに雷が鳴りひびいて荒れている。

 まあね、がんばんないとね。