母の弁当日記 大学生編

大学生の娘と弁当と日常の記録

6/1 おばさんが漫画を描いて初めてお金をもらった話

「弊社のサイトで漫画の連載をお願いしたいのですが」と、ド素人の私に意味のわからないDMが来たのは、昨年の11月のことだった。

 

私は別名義でブログを書いたり、たま~に落書きのような漫画を描いていて、今までにライティングの仕事依頼が来たり(←1年くらいやった)、テレビ出演の依頼が来た(←知人にかわりに出てもらった)ことはあったのだけど、まさかマンガの依頼が来るとは夢にも思わなかった。だって4コマとか8コマくらいのを10本描いたか描かないかくらいだし。しかも連載って正気か?

 

名の知れた企業だったので、だまされたと思って話だけでも聞いてみることにした。いきなりzoomミーティング。zoomなんておばさん初めて~。

だいたいのコンセプトを聞かされたあと、この金額でどうですかと原稿料を提示された。ド素人の描いた絵に、お金をくれる、だと・・・?

「ほんとにド素人だし絵は下手だし(頭)大丈夫ですか?」と聞いたら、「他にいなくて、、、」って言った気がした。いや、言った。

でもまあおもしろそうだし、せっかくの機会だからやってみることにした。ど素人でもいいっていうし、お金くれるし・・・と軽い気持ちで引き受けたものの、そこからが茨の道であった。

 

 

 

 

娘は週5で大学へ。研究室って、勉強というより仕事に行ってる感じだ。

弁当は作ったり作らなかったり、写真撮ったり撮らなかったり。

4/5

f:id:yurucat:20210601135439j:image

 

4/7
f:id:yurucat:20210601135443j:image

 

4/12
f:id:yurucat:20210601135435j:image

 

4/16
f:id:yurucat:20210601135428j:image

 

4/19
f:id:yurucat:20210601135423j:image

 

5/13
f:id:yurucat:20210601135432j:image

 

 

 

年明けから、ネタの話し合いに始まり、ネーム、下絵、ペン入れ、着色、、、と週2日の休日は、絵描いているか、zoomかの生活になった。

こう描くと一体どんなすごいマンガを描いてるのって思うかもしれないけど、1話がたった2ページほどの落書きのような漫画である。だって落書きみたいな絵しか描けないんだもん。

それにしても、プロの漫画家さんは本当にすごいと思う。いつもペラペラと読み捨ててしまうけど、裏では大変な行程を経て作られているのよね。

 

描くのが遅いうえに下手、ストーリー作りの基本も知らない。クリスタ(CLIP STUDIOという漫画作成ソフト)に関しても素人だったので、ことあるごとに作業が中断し、調べて描いて、また調べての繰り返しで、思うように進まない。便利なはずのデジタルも、機能を使いこなせなければ意味がないのだった。一度覚えたことも、おばさんだからすぐ忘れてしまう。そして、編集の毎度のダメ出しに心が折れる

引き受けなきゃよかったと思うこともあった。実際会ったこともない人たちと契約し、仕事を進めていたので、何となく現実に思えない感じもした。

 

 

f:id:yurucat:20210601154118j:image

※実際のマンガとは全然異なります。

 

 

 

しかし、なんとか苦労して描いた下手くそな漫画は、編集のおかげで最低限見れる形になり、公開され、原稿料も入った。夢ではなかった。

費やした時間を考えると、割に合わないのかもしれない。でも自分が作ったもので、お金がもらえるのは素直にうれしいし、本業の給料よりなんだか重みが違う。かわいい、かわいいよ、原稿料~~

 

いつまで続くかわからないけど、しばしの間、漫画家気分を楽しもうと思う。

 

 

f:id:yurucat:20210601140831j:image

 

※何のマンガかは都合によりここでは公表できません。